山本果樹園
山本確(やまもとたしか)さん
4年以上前から取り組んでいました。もともと別の施設に片付けや草取りはお願いしていたのですが、娘がはまゆう園さんで働いていて「うちでもお手伝いできるよ」と話してくれたんです。それをきっかけに、本格的に農福連携を始めました。
今日は収穫が終わったブロッコリー畑の茎を抜く作業を依頼したのですが、妻と2人だと何日もかかる作業が、半日で終わりました。
私も妻も歳をとったので、2人だけで作業するのは難しい。そんな時にこうやってお願いできる場所があるのは、とてもありがたく、助かっています。
収穫後のブロッコリーの茎を抜きトラックへ。素早い作業であっという間にいっぱいに。
苗の植え方が浅くて、植え直しが必要になる時がありましたが、施設の職員さんが丁寧に指導してくれるので助かっています。
初めての作業だと最初は戸惑ったりもするようですが、一度できるようになるとスピードはかなり早いです。施設の職員さんと利用者さんが団結して取り組むので作業効率も上がっているのではないかと思います。
どの農家も高齢化が進んでいるため、お願いしたいと思っている方も多いと思います。ただ「どのくらい仕事をするんだろうか」「どんな作業を頼めるんだろうか」と、分からないことが多いと思うんですよね。でも実際には、みなさん本当に一生懸命作業に取り組んでくれるし、職員さんが常に一緒に作業をしてくれているので、心配することはないと思います。
「農福連携に取り組んで本当に助かってます」と山本さん
社会福祉法人高和会 障害者支援施設はまゆう園
馬服美和(まばらみわ)さん
社会福祉法人高和会、障害者支援施設はまゆう園は、昭和55年に開園し、40年目を迎えました。
現在、障害者支援施設(入所90名・短期入所12名)、はまゆう園多機能型(生活介護30名・B型事業10名)、多機能型恒富事業(就労6名・B型事業30名)、生活介護恒富事業所(40名・短期入所6名)、グループホーム(13ホーム:81名)、その他「相談支援事業」「のべおか障害者就業・生活支援センター」「宮崎安心セーフティネット事業」等を運営しています。
私はその中の、はまゆう園多機能型事業所に勤務しています。
たまたま私の実家が、農家だったということで話がトントン拍子に進んで行きました。作業内容は果樹の剪定後の整理や、畑の除草、野菜の収穫後の片づけ、植え付けなどです。初年度は数回でしたが、だんだん仕事の範囲が広がり今では毎月作業に入らせていただいています。そんな利用者さんの働きぶりが地域に口コミで広まり、他の農家の皆さんからも問い合わせが来るようになりました。
農作業の中には、摘果や植え付け、播種など専門的な技術を要するものもあります。利用者さんの特性に合わせて仕事の内容を割り振って、総合的に仕事の完結をすることが出来ています。作業内容を細分化することで、皆が参加できるようになりました。また、技術を要する作業でも、道具の開発や、根気よく続けることで、達成できるようになります。
利用者の皆さんは、施設外での作業は大好きです。社会参加の実感を感じているのかもしれません。農家の皆さんとの会話を楽しみ、作業後に農家の皆さんに喜んでもらえる達成感など、一社会人として認められることが大きな生きがいにつながっています。
農作業は四季折々の自然の中で、土に触れ、生き物が育ち、実を成す、そんなところも好まれる一因かもしれません。農家の皆さんにも、農福連携の魅力をもっと知ってもらえると嬉しいですね。
「農福連携という言葉をよく聞くけど、大丈夫なんだろうか?」と不安に思われている農家さんもいると思います。「実際にはこんな仕事もできますよ」ということを、福祉施設側からも情報発信していかなければいけないと思っています。福祉施設は仕事が欲しい、農家さんも人手が欲しい、というのが現状なので、需要と供給がうまくマッチングして、いい流れを作りたいですね。迷っている方がいたら、ぜひ一度、相談していただければと思います。
「若い頃から農業に携わりたいと思っていたので、とても楽しいです」
教えるのも上手で、作業所の中ではリーダー的な存在のメンバー
「実家が農家なので、小さいころから手伝っていました。うちではハウストマトを育てていて、帰省した時には家の手伝いもしています」
山本果樹園
〒882-0127 宮崎県延岡市北方町蔵田辰596-23
社会福祉法人高和会 障害者支援施設はまゆう園
〒〒882-0104 宮崎県延岡市北方町角田1369-35
TEL:0982-47-3481